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タンニン (tannin) とは植物に由来し、タンパク質、アルカロイド、金属イオンと反応し強く結合して難溶性の塩を形成する水溶性化合物の総称であり、植物界に普遍的に存在している。多数のフェノール性ヒドロキシ基を持つ複雑な芳香族化合物で、タンパク質や他の巨大分子と強固に結合し、複合体を形成しているものもある。分子量としては 500程度の低分子化合物から 20,000 に達する巨大な物まである。
タンニン酸と称されることもあるが、その名称で特定の化合物(没食子酸誘導体で、タンニン様の性質を持つ)を指すこともあるため注意すること。タンニンという名称は「革を鞣す」という意味の英語である “tan” に由来し、本来の意味としては製革に用いる鞣革性を持つ物質のことを指す言葉であった。
フラバノール骨格を持つ化合物が重合した縮合型タンニンと、没食子酸やエラグ酸などの芳香族化合物とグルコースなどの糖がエステル結合を形成した加水分解性タンニンの二つに分類される。
縮合型タンニンとして知られるプロアントシアニジンは、2–50のフラボノイド単位が炭素-炭素結合を介して重合したもので、加水分解を受けない。
タンニンは特定の性質に対して冠せられる、化合物を分類するための名称である。しかし化学の分野では1990年頃からこのような性質ではなく化学構造で分類した名称を優先することが多くなっており、このためタンニンという名称が用いられる機会は減っている。タンニンの定義に合致するような化学構造上の分類名がないため、より広い範囲にあたるポリフェノール化合物の一部として呼ばれることが増えている。ただし食品化学などの分野では、便宜上これ以降もタンニンという名称が用いられている。
渋柿には「柿渋」と呼ばれる1%–2%程度の可溶性タンニン(カキタンニン)が含まれており、強烈な渋味を示す。甘柿あるいは渋抜きをした渋柿(樽柿または干し柿)では、これらのタンニンが不溶性のものに変化しており、渋味を感じない。
カキタンニンはカテキン類のうちエピカテキン、カテキンガレート、エピガロカテキン、ガロカテキンガレートが1:1:2:2の比率で12–30分子縮合した分子量15,000程度に達する高分子化合物でデルフィニジン系プロアントシアニジンポリマー、あるいは縮合型タンニンに分類される。未熟バナナ、イナゴマメと並び、青果三強渋味成分とされる。
強力なタンパク質凝固作用を持つことから、清酒清澄剤、防腐剤などに利用される。