
女性のためのわきがデオドラント【ラポマイン】

クリニックでのわきが治療を受ける前に知っておきたい、わきがに関するセルフチェックについて紹介しています。
目次
自分の臭いには気付きにくいもの。しかし、中には「自分はもしかしたらわきがかも?」と思っている方もいるようです。だからといって、なかなか周りの人には聞きにくい…。そこで、クリニックへ行く前にわきがかどうか、自分で確認してみましょう。施術を受ける際の参考にしてみてください。
1.両親のどちらかがわきが体質
2.耳垢が粘ついている
3.衣服に黄ばんだ汗ジミができる
4.脇汗が多い
5.周囲に臭いを指摘されたことがある
6.何も付けてないのにワキ毛に白い粉が付着するときがある
7.1本の毛穴から2本以上の脇毛が生えている、またはワキ毛が濃い女性
8.ワキ毛が広範囲に生えており、かつサラサラのワキ毛の男性
わきがのセルフチェック項目になぜ両親のわきが体質を聞く項目があるかというと、わきがは遺伝するからです。わきがは脇に集中しているアポクリン汗腺という汗腺から分泌される汗が原因で起こります。この汗腺は通常の汗とは異なり、脂質やタンパク質を含んでいます。
どんな人にも皮膚には常在菌がいるものですが、この常在菌が汗の脂質やタンパク質を分解するときに発生する臭いがわきがとなっているのです。アポクリン汗腺の量は生まれつきのもの。つまり、遺伝だということです。わきがの人は、両親や兄弟などの親族もわきが体質であることが多いようです。
わきがが厄介なのは、優性遺伝するものであるということ。優性遺伝について少し説明しましょう。高校の生物を覚えている人もいるかもしれませんが、優性遺伝とは、一つの遺伝子の組み合わせで性質が現れやすい方の形質のことです。Aとaの遺伝子を持つ父親と母親からそれぞれ遺伝子を受け継いだ場合の組み合わせは、AA、Aa、aaの3種類となります。
Aが優勢遺伝子でわきがの特性を持っていた場合でaa以外の2つの遺伝子を両親から受け継いだとき、わきがの特性が現れてしまうのです。
耳垢は、外耳道から出てくる皮膚や抜け毛、外から侵入したごみやほこりなどでできています。一番多いのは、耳垢線から分泌される脂肪やタンパク質などの混合物です。垢というと汚いもののように聞こえますが、耳垢には殺菌作用や外耳道の皮膚を保護したり、外から虫などの侵入を防いだりしてくれる役割もあります。
耳垢は、耳の中にあるアポクリン腺から分泌される汗で湿ります。わきがの人はアポクリン腺が多く、耳にアポクリン腺がある人は脇にもアポクリン腺があります。しかし、耳垢が湿っているからと言って100%わきがとは限りません。
おもしろいのは、耳垢が湿っている人の割合が人種別に違うらしいということ。黒人や白人の90%以上は湿った耳垢ですが、アジア圏の人は乾いた耳垢の人が多いそうです。日本人で湿った耳垢の人は10%から20%とされています。日本人の多くが乾燥した耳垢でも、わきがの人は相当数います。乾いているから臭わないということはありませんので、注意が必要です。
セルフわきがチェックの項目に服の黄ばみがありますが、服の脇の部分が黄ばんだからといって必ずしもわきがとは限りません。わきが体質の人は、アポクリン腺から分泌される物質が脇に黄色いシミを作るのですが、それ以外のことが原因となることもあります。
わきが以外で脇が黄ばんでしまう原因で多いのは、制汗剤です。制汗剤を使っていると成分が変色して服にシミを作ることがあります。他の原因としては、エクリン腺という汗腺が考えられます。たくさん汗をかいたときは、汗で濡れた部分とそうでない部分の境界あたりがうっすらと黄ばむことがあります。しかし、エクリン腺は誰でもある汗腺で、わきがとは関係ありませんので安心してください。
確かに可能性はありますが、両親がわきが体質かどうかや耳垢が湿っているかなど他にもわきがかどうかをチェックできる条件はあります。そもそもわきがの場合は、自分でも臭いが感じられるはずです。まったく臭いを感じなければわきがの可能性は低いでしょう。
わきがの人は脇毛も多い傾向にあるようです。わきがの原因のアポクリン汗腺は毛穴とつながっているため、わきが体質の人は毛穴の数も多いからです。毛は臭いを閉じ込めて強くしたり、ため込んだ臭いを遠くに飛ばしたりする働きを持っています。頭や脇、陰部の臭いが強くなりやすい部位ですが、これは毛量が多いことが原因です。
毛は良い香りも臭いもため込んでしまいます。焼肉屋に行って煙の臭いが髪の毛についてしまい、周囲の人に焼き肉を食べたことが知られてしまうというのは分かりやすい例ではないでしょうか。そのため、わきがの対策としては脇毛の処理は大切です。毛を剃ると湿気もこもらなくなりますので、臭いも和らぐでしょう。
気をつけるポイントは、脇毛の処理は抜くのではなく剃ることです。脇毛を抜くと、毛穴とつながっているアポクリン汗腺を刺激してしまうことがあるからです。脇毛の処理はわきがの根本的な解決にはなりませんが、女性の場合はエチケットにもなるので処理をしておくとよいのではないでしょうか。
脇汗が多くて汗ジミができてしまうと、わきがではないかと心配になる人もいるかもしれませんね。しかし、本来脇汗は体温調節のために体が出しているもの。わきがとは関係がありません。脇汗が多い=わきがではないので安心しましょう。しかし、たくさん汗をかいてそのままにしておくと、細菌が繁殖して臭いが出ることはあります。
脇は湿気がこもりやすい部位なので、なかなか汗が蒸発することもありません。汗をかいたときは、すぐ拭くようにしたり、制汗剤を使ったりしてケアをするようにしましょう。
脇にたくさん汗をかいているか=わきが、ではありませんが、中には多汗症とわきがを両方持っている人もいます。わきがと多汗症は別の汗腺から汗が分泌されているので対処方法が異なります。最も効果的なのは外科的手術をする方法です。治療目的であれば健康保険は使えますが、傷跡が残ることもありますので、手術をするなら美容クリニックでの施術がおすすめです。
股間が臭うことをスソわきがといいます。スソわきがは、アポクリン汗腺から出る汗が原因になっているという点でわきがと共通点があります。わきがを持っている人はアポクリン汗腺が発達しているので、スソわきがも持っている可能性はあります。しかし、人間は進化の過程で陰部のアポクリン腺が退化しているので、そこまで心配する必要はないかもしれません。
陰部の臭いが気になる人は、まずは入浴時にきちんと洗えているかを確認しましょう。洗いが不十分だったり、セックスの後の体液の処理が適切でなかったりすると不衛生になりがちです。まずは陰部を清潔に保つようにして、それでも臭いが気になるようであれば一度クリニックに診断してもらうようにしましょう。
自分がわきがかどうか心配になっても、家族や友人に臭いを嗅いで確認してもらうというのはなかなかハードルが高いものです。自分でわきの臭いを確かめる方法としては、ガーゼを使うのが効果的です。入浴時にしっかり1日の汚れを落として、水気をふき取った脇の下にガーゼを挟みます。
1時間程度、脇にガーゼを挟んだ状態で過ごし、それをビニール袋に入れて密封し、翌日臭いを嗅いでみてください。普通の汗の臭いとは違う臭いがしたらわきがの可能性があります。なお、ガーゼでなくともティッシュやラップでも同じようにチェックできます。
それでは、どんな臭いがしたら、普通と違うといえるのでしょうか。わきが特有の臭いは、「鼻につく臭い」とされています。玉ねぎ、鉛筆の芯、使い古しの雑巾、古い洗濯ばさみなど、表現方法は人さまざまですが、刺激臭がするということを基準に考えればわかりやすいかもしれません。臭いは自分では判断がしづらいものなので、いったん時間をおいてみることで客観的に臭いを感じることができるようになります。
●身体を1日以上洗わないときにわきがの臭いがする
●普段より汗を沢山かいたときにわきがの臭いがする
●直接、または衣服の上からワキの臭いを嗅いだとき、ワキガの臭いがした
●「セルフチェックその1」で当てはまるのが2項目以下
●直接、または衣服の上からワキの臭いを嗅がなくても、ワキガの臭いがする
●周囲に臭いを指摘されたことがある
●白シャツを着用した際、汗ジミした部分が黄ばんでいたことがある
●周囲に臭いを指摘されたことがある
●1m以上離れた場所でもわきがの臭いがする
●「セルフチェックその1」に全て当てはまる
両親のどちらかがわきが体質の方は、遺伝によって自分もわきがになっていることがあります。
自分では臭いが分からないという方は、家族や仲の良い友人など、気の置けない間柄の方に聞いてみるのも良いかもしれません。
また、食生活や生活習慣の乱れが原因でわきがになることもあります。
あくまで目安ですが、耳垢が湿っている方はわきがである可能性も。
ワキと同じく、耳の中にはわきがの元となる汗を放出する器官「アポクリン腺」が多く存在しています。
アポクリン腺が過剰に働くことでわきがになるので、耳垢が湿ってしまうのです。
そのほか、衣類の黄ばみも重要なわきがチェックポイント。
アポクリン腺の過剰な働きによってアンモニア、鉄分、タンパク質、脂質、糖質などの成分が粘り気を帯び、黄ばみやシミの原因になります。これがわきがにおける独特な臭いの元となるのです。
また、アポクリン腺の分泌量が多いと白い粉状の結晶にもなるので、毛に結晶が付いているかもチェックしてみましょう。
ここで注意したいのが、剛毛であることがわきがにつながっている訳ではないということです。
特徴としては、1本の毛穴から2本以上の脇毛が生えている女性や、猫のような柔らかい脇毛が広範囲に生えている男性は、アポクリン腺が多い傾向にあるそうです。
ちなみに、間違えやすいのがわきがと多汗症の症状です。精神状態や季節などに関係なく、アポクリン腺が過剰に分泌されているのが「わきが」の症状です。
多汗症は、汗の元である「エクリン腺」が精神状態や体温調節などが原因で過剰に分泌されている状態を言います。
そのため、ほぼ水分で構成されているエクリン腺からは、臭い物質が出ることが少ないです。
仮に、エクリン腺から出た汗が体内に上手く再吸収されず臭いを放ったとしても、いわゆる「汗臭い」と言われる酸っぱい臭いがします。
上記のセルフチェックに当てはまった方はいたでしょうか?
セルフチェックはあくまで目安。どうしても気になる場合は、クリニックでのカウンセリングで医師に相談してみましょう。
自分でチェックしてみてもある程度は判断できますが、わきがを治したいのであればクリニックに行って診察を受けてみるのが安心で確実です。わきがは、皮膚科、整形外科、美容外科、美容形成外科で診察や治療を受けることができます。治療を目的とせず、ひとまず診察を受けたい場合は皮膚科に行ってみましょう。
気になるわきがかどうかの診断方法については、2種類あります。1つは自己チェックと同じように、脇を拭いたガーゼなどを医師や看護師が臭いを嗅いで確かめる方法、もう1つは脇の皮膚を数ミリ切開しわきがの原因となるアポクリン汗腺を医師の目で直接確認する方法です。場合によっては手術を前提として試験切開後手術という方法をとることもあります。
わきが手術の準備を整えた上で皮膚を数ミリ切開して目視で確認し、わきがならそのまま手術を行う方法です。目視の際、わきがでなければ手術は中止になります。
診察費用は医療機関によって異なりますが、数千円程度で可能な場合が多いでしょう。診断そのものについては多額の費用がかかる心配はありません。詳しく最寄りの医療機関に問い合わせてみてください。